Nevertheless(それでもなお)・・・

「置かれた場所で咲く」その後

 (以下の記事は、8月上旬に「エコル湘南」のFacebook上で公開したものですが、

  その後の経過も含めて、改めてホームページのブログとしてリリースします。)

 

Sさんとの再会は、4年前に開いたミニミニ同窓会でお会いして以来のことでした。

Sさんは、かつて私が高校教員をしていた時、初めて3年間担任として持ち上がって

出した卒業生の一人で、現在、アラフィフの女性です。

4年前の同窓会では、あまり詳しい事情は聴くことができませんでしたが、

今回、こういう形で私がエコル湘南で、彼女の施術を行うことになろうとは、

まったく想像もできませんでした。

 

・2000年頃より手の振るえ、何ヵ所か病院に行くが原因は不明

・2003年、神経内科で「若年パーキンソン病」と診断される

・その後の10年ほどで病気はゆっくりと進行したため、2013年に脳神経外科で

 DBS(脳深部刺激療法:脳に植え込んだ電極で電気刺激をすることで、

 パーキンソン病の症状を抑える治療)手術を行う。

・しかしその後、側弯症がひどくなり、

 2016年に整形外科で側弯症手術を受け、背中を40センチ切り、

 脊柱のうしろ側から広範囲にスクリューやフックを挿入して矯正し、

 脊椎を固定する。

・ところが術後、しばらくリハビリを受けるも立ち上がることができず、

 その間、しだいに左足首からつま先にかけて内反・変形し始め、

 手術から10か月もの長い入院生活を強いられたが、結局、車椅子での退院。

・2017年に退院後は、

 訪問リハビリとリハビリテーション科での診察・リハビリを繰り返すも、

 改善せず、右足も内反し始める。

・2018年夏には、

 歩行のための補助具を誂えるために、ボトックス注射で内反を改善する

 という治療を受けるための予約を取る。

 

このような状況で、Sさんが私に連絡をしてきたのは、7月の中旬のことでした。

私がこの3月で大学教員を早期退職し、ミオンパシーという新手技療法で施術を行う

店舗を開いたということを知り、電話をしてきてくれたのです。

状況のあらましは聴くことはできても、まずは実際に看てみないと何とも言えない状況

でしたので、私は「駄目元だと思って、一度ミオンパシーの施術を受けてみる?」

と投げかけると、おそらく、藁にもすがりたい思いだったのでしょう、

Sさんは「はい。」と返事をしました。

 

施術当日、私は昔の教え子というよしみで、自家用車でSさんの自宅とエコル湘南とを

送り迎えし、駐車場から店舗まではSさんをおぶって運びました。(重かった 笑)

初回の施術は、院長と私とで二人がかりで行いました。(これも特別待遇)

ベッドの上で仰向けになるのも、うつ伏せになるのも大変な様子でしたが、

施術を重ねていくと、それまで血流が悪く、冷たく変色していた両足が、

徐々に血の気を帯びてきて、通常の色に変わり始め・・・。

Sさんも「なんか、自分の足って感じがしてきた!」と驚きを隠せませんでした。

 

もちろん、何年もかかって進行してきた状態ですので、

ちょっとやそっとでは改善はしません。

もっと言えば、たとえミオンパシーの施術を繰り返しても、

元どおりの足に戻るとも言えないほどの重篤な状況です。

そこで私はSさんに聞きました。

「どういう状態になったらいい?どんな状況になることを目標とする?」

「うん・・・。以前は車椅子生活からの脱出を目標にしていたけれど、

 もう長い間、それに向けて頑張ってきたんだけど・・・。

 なので、車椅子から100%解放されなくても、せめて短い距離でもいいから、

 歩行器を使ってもいいから、もう一度自分の足で歩いてみたい・・・。」

こうSさんは笑いながら言いました。

 

こんな状況にありながら、それでもなお、Sさんはとても明るく生きています。

もちろん、明るく振舞っているということもあるとは思いますが、

中学3年生と高校3年生という受験期の娘さん二人の母として、

これからも力強く生きていこうとしています。

「私、車椅子卓球で2年後の東京パラリンピックに出るため今から練習しようかな 笑」。

この言葉を聞いた時、私はノートルダム清心学園理事長であった渡辺和子さんの

「置かれた場所で咲きなさい」という言葉を思い浮かべました。

 

『自信を喪失し、修道院を出ようかとまで思いつめた私に、

一人の宣教師が一つの短い英語の詩を渡してくれました。

その詩の冒頭の一行、それが「置かれたところで咲きなさい」

という言葉だったのです。

岡山という土地に置かれ、学長という風当たりの強い立場に置かれ、

四苦八苦している私を見るに見かねて、くださったのでしょう。

私は変わりました。

 

そうだ。置かれた場に不平不満を持ち、他人の出方で幸せになったり不幸せに

なったりしては、私は環境の奴隷でしかない。

人間と生まれたからには、どんなところに置かれても、そこで環境の主人となり、

自分の花を咲かせよう、と決心することができました。

それは「私が変わる」ことによってのみ可能でした。

 

いただいた詩は、「置かれたところで咲きなさい」の後に続けて、

こう書かれていました。

「咲くということは、仕方ないと諦めることではありません。

それは自分が笑顔で幸せに生き、周囲の人々も幸せにすることによって、

神が、あなたをここにお植えになったのは間違いでなかったと、

証明することなのです」』出典元:(置かれた場所で咲きなさい 幻冬舎)

 

ところで、エコル湘南の「エコル」は、ハワイ語で「3」を意味する言葉です。

「エコル湘南」では、この「3」を「からだ」「こころ」「健康」の相互に関連し合う

3つの大切なものとし、この「からだとこころの健康を同時にケアすること」で、

お客様をトータルに手当てしていくことを大事にしていきたいとの思いから、

店名に「エコル」という言葉を付けました。

これは、言うは易く、行うに難いことですが、Sさんの言葉と振る舞いは、

逆に私を励まし、初志を貫くために背中を押してくれるものでした。

2回目の施術を終えて

2回目の施術を終え、私の背中に負ぶさったSさんは言いました。

「先生、いつか、こうやっておんぶされてエコル湘南に通ったねぇ、

と、思い出話として語れるようになったらいいね!そういう日が来るといいねぇ!」と。

私が言うべきことを、Sさんに先に言われてしまいました。

置かれたところで咲き続けるSさんに、いつかそういう日が来ることを願って、

施術の腕を上げていきたいと思った瞬間でした。

 

その後、Sさんはミオンパシーによる施術に希望を持つことができ、

ボトックス注射を打つことを延期したい旨、主治医に伝えました。

もう身体にこれ以上針やメスを入れるのは、怖くてコリゴリだとの理由で。

そして、今でもミオンパシーの施術を受けています。

なるべく定期的に受けられると回復が早いのですが、

いかんせん車椅子での生活のため、自家用車の運転席に着くのも、

自力では無理なのです。

娘さんや、時にお姉さんの力を借りて・・・、

それでもなるべく都合をつけて、エコル湘南に通ってきてくれています。

 

Sさん曰く、

ミオンパシーのお蔭で、両足の血行が良くなり、“自分の足”という感覚が蘇ってきた。

一日中、車椅子に座っていると、下腹部がなんかモヤモヤして、

居たたまれなくなるのだけれど、その感覚も軽減してきた。

リハビリをしてくれている人も、可動域が広がったと驚いている。

どうしたら、こんなに効果が出るのか、今度、施術の様子を見てみたい、

と言っている。

 

9月末、Sさんは両足の補助具を作るために、再度、病院を訪れたそうです。

今は、それに向けた審査や調整をしているとのことですが、

やがて、その補助具を着けて、自分の足で歩いてエコル湘南に来てくれることを

Sさんも私も、心待ちにしている今日この頃です。

S: 「先生。歩けるようになったら、一緒に飲みに行こうね!おごってあげるから(笑)」

私:「おぅ。その時はたくさんおごってもらうからな!」

 

そんな日が一日も早く来るのを楽しみにしながら、

お互い、施術に励んでいます。

                             (了)

 

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神奈川県立高等学校教諭を経て、1995年度から神奈川県教育委員会生涯学習課にて、社会教育主事として地域との協働による学校づくり推進事業に携わる。

その後、神奈川県立総合教育センター指導主事、横浜清陵総合高校教頭・副校長を経て、2008年度から高校教育課定時制単独校開設準備担当専任主幹。

2009年11月、昼間定時制高校の神奈川県立相模向陽館高等学校を、初代校長としてゼロから立ち上げ、良好な人間関係の構築とセルフ・コントロールを目指す選択理論心理学を学校経営の根幹に据えた、日本初のクオリティ・スクールの創設を目指す。

2012年4月から神奈川県立総合教育センター事業部長を経て、2014年3月に神奈川県を早期退職後、学校法人帝京平成大学現代ライフ学部児童学科准教授として、教員養成に携わる。

2018年3月に大学を早期退職し、同年4月に、大学勤務の傍ら身につけた新手技療法「ミオンパシー」による施術所:「いぎあ☆すてーしょん エコル湘南」を神奈川県茅ケ崎市にオープンし、オーナー兼プレイングマネージャーとして現在に至る。

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