創作読物 11「筋肉が血管を圧迫する」

 

※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

前回は、こちらから

 

「こんにちは。」

「あ、いらっしゃいませ…。

 あれ?今日はちょっとお顔の表情が冴えませんね。」

「え?わかります?

 ちょっと朝から頭が痛くて…。」

「そうですか。

 ミオンパシーの施術で楽になるといいですね。」

「ええ。ちょっとそれ期待して来ました。」

「じゃ、早速よろしいですか?」

「あ、はい。お願いします。」

 

・・・・・・・・・・

 

「よろしいですか?」

「はい、お願いします。」

「では、失礼します。

 さて、今日は頭痛以外で、どこか気になる所は?」

「ええ。

 膝の痛みは、前ほど気にはならなくなったんですが…、

 まだ、朝起きた時に立ち上がると、ちょっと不安というか…、

 ガクガクするような感じがして…。」

「そうですか。

 これ…、誰でもそうなんですけど、

 やはり寝てる時間って、起きてる時より身体って動きませんよね?

 いくら寝相が悪い人でも(笑)。」

「ええ、そうですね。

 でも先生、私は、寝相は良いと思いますけど…(笑)。」

「そうですか(笑)。

 ただ、寝てる間って、誰でも血流が悪くなるんですよね。

 その結果、筋肉がロックしやすくなるんですよ。

 特に、どこか筋肉がロックしてる人は、なおさら。

 なので、そういう人は、起きた直後はどこかが痛かったり、

 ぎこちなく感じたり…。」

「なるほど。」

「だから、起きた後、歩いたり、何か用をしたりして、

 ちょっと身体を動かすと、起きた時よりは動きがよくなりませんか?」

「確かに、そう言われてみると、膝が不安定なのは起き抜けだけで、

 そのうち気にならなくなってますねぇ。」

「血流って、それだけ微妙だけど、大切ってことなんですよね。」

「血流と筋肉ロックって、密接ということですか?」

「ええ。

 血流が悪ければ、身体の隅々に新鮮な酸素や栄養が行きわたらないし、

 老廃物も運び出されないですからね。

 どうしてもロックしやすくなりますね。」

「新陳代謝が悪くなるということですか?」

「はい、そうですね。

 ただ、筋肉のロックをとることで、筋肉が血管を圧迫することが減って、

 血流は徐々に良くなりますから、身体は楽になるというわけなんですよね。」

「そうですか。

 私の場合は、まだ膝周りの筋肉がロックしやすいということなんですか?」

「たぶん、まだロックを取り切れていない、ということだと思いますが、

 今日で3回目の施術ですので、また、これまでより良くなると思いますよ。」

「そう願いたいです。」

「あと、今日は施術の最後に、ご自宅でご自分でもできる筋肉の緩め方を

 お教えしますので、夜、お風呂に入って、寝る前が効果的かと思いますが、

 ご自分でなさってみてください。」

「え?自分でもできるんですか?」

「はい。ある程度はご自分で緩められますよ。

 筋肉の場所によっては、難しいところもあるんですけど、

 でも、ここでの施術と、ご自宅での施術…、

 これ、セルフ・ミオンパシーって言ってますけど、

 両方やると、相乗効果で治りが早くなるし、予防にもなるんでね。」

「それはありがたいです。よろしくお願いします。

 でも、私でもできるのかしら?」

「最初、慣れるまでは、ちょっと難しく感じる人もいますが、

 慣れれば、しだいにできるようになりますから。」

「そうですか。じゃ、後でよろしくお願いします。」

「はい、わかりました。

 それ以外には、気になる所は?」

「やはり、頭痛ですかねぇ。」

「飯塚さんは、頭痛持ちだったんですか?」

「そうですね。

 時々は痛くなることがありますね。

 でも、若い時ほどではなくなっていたんですけどね…。」

「ひょっとして、最近、寝不足ですか?」

「あ、ええ…。

 やはり、陽香のことが気になって…。」

「なるほど。

 じゃ、今日は骨盤周りを施術した後、

 背中の筋肉もチェックしてみましょうね。」

「背中ですか?」

「ええ。

 背中の筋肉が硬くなると、頭痛の原因にもなるんでね。」

「そうなんですね。」

 

(つづく)

 

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